2012年8月11日土曜日

北九州、宮城、秋田、静岡と、各地の市民が広域処理の違法性を指摘してそれぞれの自治体に通告書(警告書)を出してきました。
とうとう政府交渉ネットが環境省に通告書を提出しました。
8月13日(月)、記者会見です。

政府交渉ネットより
震災がれき広域化問題の記者会見のお知らせ

私たちは、今年3月26日に全国のがれき問題に取り組む1700名の皆さんの賛同を得て環境省交渉を行った326政府交渉ネットと申します。
その後も環境省は5月21日にがれきの見直しを行い、さらに8月7日再見直しのがれき広域化量の工程表の発表を行っています。
環境省と交渉しはっきりさせなければならない問題は、がれき処理の安全性を含め山済みされていますが、今回宮城県と北九州市、東京都をめぐる2重契約問題や岩手県のがれき量の過大報告などがれきの行く末を左右する問題に絞って環境省との院内交渉を行うことになりました。
服部良一衆議院議員の事務所で、環境省の担当者を呼び、ヒアリングするという形をとります。
この院内交渉の後に、院内交渉を行う第2衆議院会館の会議室で、引き続き記者会見を行います。ご案内申し上げます。
院内環境省交渉と記者会見の件
場所:第衆議院会館 地下1F 第7会議室
日時:8月13日(月)
10時0分            1F ロビーで通行書配布。
10時30分~11時30分    質問状への環境省の回答
11時30分~12時30分    政府交渉ネット 記者会見
以上 よろしくお願いします。
放射性廃棄物全国拡散阻止!3.26政府交渉ネット
<連絡先>
3.26政府交渉ネット事務局
メディアコーディネーター 杉山義信 end_of_the_skype_highlighting
環境ジャーナリスト    青木泰 http://gareki326.jimdo.com/end_of_the_skype_highlighting


2012年726

環境大臣 細野 豪志 様



震災がれきの広域処理問題に関する通告書



放射性廃棄物全国拡散阻止!3.26政府交渉ネット主催

           7.26緊急院内学習会参加者一同





私たちは、国が震災がれきの広域処理の方針を決定して、地方自治体に要請を始めた当初から、震災がれきには放射性物質をはじめアスベストやダイオキシン類等を含んでいる可能性があることから、全国の仲間とともに広域処理には反対して参りました。

この度、この広域処理をめぐって、宮城県下で震災がれき量を二重カウントし、被災地への交付金を二重に詐取するという重大な疑惑が発覚しました。

東京都は宮城県女川町からがれきの10万トン(見直し後は6,1万トン)の受入れを今年3月から開始し、また、北九州市は宮城県石巻市からがれきの受入れを前提とした試験焼却を今年6月から始めています。

この女川町や石巻市、そして東松島市をエリアとする石巻ブロックで発生したがれき(685、4万トン)については、昨年916日に宮城県がプロポーザル審査によって全量を鹿島JVに業務委託してきました。その委託契約の内容は、「石巻地区における災害廃棄物について、選別、破砕、焼却等の中間処理を経て再資源化及び最終処分を行うものである。」とされ、契約金額は19236000万円、がれきの処理量で計算するとトン当たり約3万円です。津波堆積物(200万㎥)の処理量も含めて概略計算すると、トン当たり約2万円です。

この契約によれば、宮城県内のうち石巻ブロックで発生したがれきについては、約2~3万円で焼却などの中間処理を含め、最終処分まで鹿島JVが請け負って処理することが決まっており、県外に広域処理する必要はそもそもなかったはずです。

しかしながら、東京都は女川町のがれきを今年3月から引き受け、東京都では東京二十三区清掃一部事務組合に委託して焼却処理を始めてきました。その経費は、処理費、運搬費、コンテナ使用量、管理費を含めて概算すると、がれき1トン当たり6.3万円かかることになっています。また宮城県は、北九州市の試験焼却に当たり、80トンのがれきを鹿島JV1400万円の運送費をかけて支払わせており、その経費はトン当たり175000円という法外な額になります。ところが宮城県は、北九州市からの受け入れ表明に応じて、鹿島JVに処理委託をしていた石巻ブロックのがれきの中からその一部を北九州市に運ぶという、常識では到底考えられない不適正な措置を行ってきました。東京都においても然りです。

当初の鹿島JVとの業務委託契約であれば、トン当たり2~3万円ですむはずの処理費が、その2~8倍の経費をかけて、しかも鹿島JVへの業務委託費も国の交付金で賄われることを考えると、東京都及び北九州市への広域処理委託は、宮城県による交付金の二重詐取に当たる犯罪行為ではないでしょうか。



貴省は、

1、宮城県が、一度民間企業に委託していたがれきの処理を、広域化を名目にして、2重カウントし、東京都や北九州市に処理委託しようとしていたことについて、事実を知っていましたか。またその件について是としますか?

お尋ねします。



2、民間企業に委託していたがれき処理を、契約変更する正当な理由がなく、広域化に回すという宮城県の今回の処置は、契約違反であるばかりか、がれき処理に当たっての交付金を無駄に使い、二重に詐取することになります。

この点について、どのように考えておられますか。



3、女川町及び石巻市のがれきの広域処理に当たっての交付金が、すでに貴省から支払われているとしたら、その分を取り戻すつもりはありますか?またまだだったら今後の支払いを拒否するつもりはありますか?



4、岩手県の野田村では、埼玉県や青森県、秋田県に受入れを依頼した総量は、マックスで約20万トンにもなり、広域化必要量1.8万トンの約10倍という報告もあります。広域処理しなければならないがれきは、なくなっているのに今も巨大な量を委託したままだという事例は、この野田村に限らず、静岡県や富山県に委託している岩手県山田町の事例でも報告されています。

すでにがれきは、厄介物であると同時に処理すれば、値段の裁定もなく交付金が支給される「有価物」に変わってきています。

しかしそれが税金で支給されることを考えたとき、利権の道具にすべきではありません。お考えをお聞きします。



5.これらの事実を環境省にお伝えし、もし本警告書による通知を知った上で、宮城県や岩手県からの申請に交付金を支給したときには、貴省の担当責任者が詐取の共同正犯となる点をお伝えし、今からでも適正な手続を執行するよう強く警告します。





<連絡先>

3.26政府交渉ネット事務局

メディアコーディネーター 杉山義信
http://gareki326.jimdo.com/

問い合わせ先
http://gareki326.jimdo.com/お問合せ/